誰が植物を気にかけているか 5

地球には恐らくこの数の人口を支えるのに十分な食糧を供給する余裕はあると思いますが、人類は、食糧の分配と貯蔵に関する政治的な問題を解決できそうにありません。


そして野生植物は一掃されてしまいます。


宅地や農地の開発のために植物の生育地が破壊されてしまうからです。


また人類は、食糧や家ばかりでなく、燃料も必要とします。


石炭や石油を買うことができなければ、植物を集めて燃やすしかないでしょう。


植物の絶滅は、北極圏から南極圏までいたるところで起きていて、まさに世界的な問題です。


このような危機の中心は、湿潤な熱帯雨林にあります。


我々が心配しているのは、これはと思う熱帯林のすべてが、今世紀の終わりまでに消滅してしまうのではないかということです。


恐らくそのときに遺存的に残っているのは低地アマゾンやザイールの辺境ぐらいでしょう。


熱帯における破壊の速度には度をはずれたものがあります。

誰が植物を気にかけているか 4

1980年代の初め頃、科学者の推測によれば、世界のどこかで毎日、1または2種の植物が絶滅するということでした。


1980年代の終わりには、その数は、1時間あたり約1種になりました。


そして今世紀末までには、全高等植物の種の15から25パーセントが失われるのではないかと心配されています。


そのことによって無視できぬ事態が起こることは必至で、地球上の人間を含めたすべての動物に深刻な影響が及ぶでしょう。


このペースでいくと、西暦2030年までに4万種の植物を失うことになりますが、この危機的状況が止まることはないと思われます。


このような状況は、地球上が荒廃の極みに達して初めておさまるのではないでしょうか。


なぜ?こうした問題はなぜ起こるのでしょうか?


答えは至極簡単です。


人が多すぎるのに、ではどうすればよいかということが十分に考えられていないのです。


我々の世界は人口過剰になっていて、毎年150万人近くが餓えて死んでいます。


この数の4分の3は子どもです。


こうした状態にもかかわらず、世界の人口は増え続けていて、たぶん今世紀の変わり目には80億に達するでしょう。

誰が植物を気にかけているか 3

たとえるなら、植物は1番下に積まれた積み木だと思えばいいでしょう。


つまり基層にあるものがなかったら、その上の層にある生命の存続もかなわないわけです。


いままさに、植物の存在を代弁する人間が必要です。


動物が、その存続のために人間の「友」を必要としてきたように・・・。


かつてどのくらいの植物がこの地球に存在し、また現に存在しているのかについて、はっきりしたことを知る人はいません。


我々の惑星、地球の歴史を振り返ると、多くの種が自然に絶滅してきています。


高等植物の種の数は、およそ25万と推定されています。


これはとても大きな数に思われますが、実際には動物の種の数の方がはるかに多いのです。


平均すると、植物1種につき動物が11種存在する勘定となります。

誰が植物を気にかけているか 2

西暦1500年以降、約200種の動物を失ってきましたが、植物では今なお毎年少なくともその2倍の数の種を失っています。


とかく忘れがちなのですが、植物のおかげで我々は食べたり、衣料を得たり、雨露をしのぐことができます。


植物はいたるところにあるので、それらがなくなることはないと思っています。


植物はとてもゆっくり動くので、それらを生き物として見ないふしがあります。


植物の葉は、ふさふさとした毛がないので、とても犬や猫のようなペットにはならないでしょう。


植物というのは、たんにそこにあってきれいだ、というだけのものです。


大多数の人にとって、毛虫を認識することの方が、植物に関心を向けるよりもずっと簡単なことなのです。


多くの人にとって、植物とは退屈なものだ、とふつうは思われています。


にもかかわらず、植物は人間をはじめとする動物たちにとって絶対に欠かせないものです。

誰が植物を気にかけているか

毎日、新聞を読んだり、ニュース番組を見ている人なら、地球が生態的な破局の淵に立たたされているらしい、というようなことを聞いたことがあるでしょう。


現存する最大の哺乳動物である鯨が、人間により絶滅の危讐瀕していることは誰でもが知っています。


たいていの人なら、コンドルやアメリカシロヅルやゴリラなどについても何かしらのことを耳にしていると思います。


それらの個体数の減少した動物は、絶えないようにという人間の繁蓼力によって、どうにか絶滅を免れています。


蝶からワニにいたるまで、さまざまな動物を救うために、保護論者は長い間懸命に闘ってきました。


しかし、誰が植物のことを気にかけているのでしょうか。


まず、ほとんどの人は植物に関心がありません。


しかし、植物の世界は、動物の世界に比べると、はるかに大きな絶滅の危機に直面しています。

旅行先でのトイレ問題

町を歩いていてトイレに行きたくなったとき、どうするか・・・?


切実な場合には「大変切実な」問題です。


それにもかかわらず、これまでの旅行ガイドブックは、これについて適切なアドバイスを与えていません。


これは、誠に不思議なことです。


余計な情報は満載なのに、最も切実な事態への情報提供がないのです。


これは、とくに日本人旅行者にとって問題でしょう。


なぜなら、「町中で利用できるトイレがどこにあるか」が、日本と欧米でかなり違うからです。


日本の場合、普通行くのは、デパート、ホテル、駅、それにパチンコ店などでしょう。


橋のたもとにも、公衆トイレがある場合が多いですね。


ところが、欧米ではこのいずれもが駄目なのです。


デパートにトイレはありますが、分かりにくい場所にありますし、数も少ないです。


日本だと大きな書店などにトイレがありますが、欧米ではありません。


一般に、商店のトイレは使えないと考えるべきでしょう。


駅も、長距離列車の駅にはありますが、地下鉄の駅にはないのです。


ホテルも、小さなホテルでは、宿泊客でないと入りにくいもの。


橋のたもとにもありません。


パチンコ店はそもそも存在しません。


このように、トイレのありかは、日本の場合と非常に違うのです。


共通なのは、公園の公衆トイレくらいでしょうが、アメリカでは、これも駄目です。


あっても閉鎖されている場合が多いですし、閉鎖されていなくても、危険なのです。


では、トイレはどこにあるのでしょう?


答えは、パブやカフェー、そしてレストランです。


トイレだけの利用も許されます。


しかし、日本人の感覚では、「何の用か」と聞かれそうな気がして、なかなか利用しにくいものです。


私自身もそうですし、旅行家の大木一雄さんもそうおっしゃっています。


出入りの多いカフェなら大丈夫だろうとか、厚いドアが閉まっている高級レストランは駄目だろうということは分かりますが、その中間で迷う場合が少なくないのです。


私のアドバイスは、比較的大きなカフェを選ぶことです(小さなカフェやパブでは、トイレがない場合が多いのです)。


そして、椅子に座ってコーヒーでも飲んでゆくことにします。


こうすれば、「トイレはどこか?」と堂々と聞くことができるでしょう。石塚孝一氏によると、レンタカーで移動している場合には、ガソリンスタンドのトイレを利用します。


アメリカでは、昔は自由だったのですが、いまでは厳重に鍵がかかっているので、給油しないと駄目です。


オフィスのトイレも、普通は厳重に施錠されています。


会議や面談の途中にそっと抜け出して行っても、入れないわけです。


必ず、鍵を貸してもらう必要があります。


日本のビルでトイレが自由に使えるのは、治安の良さの証拠なのです。

アートとパリとピカソ その10

ピカソ美術館の地下フロアーには、ほとんど同時期にピカソを愛した女性マリー・テレーズとドラ・マールの2人が、強い個性そのままにキャンバスの中で永久の命を与えられている。
『人形を抱くマイア』はマリーが産んだピカソ54歳のときの娘。

その後再び1階に戻り、『草上の昼食(マネによる)』『座わる少女』を堪能しよう。
これで、ピカソの生涯を1900年代から1970年代まで駆け足で捉えたことになる。
「作品が日記」ともいわれるピカソ。
折々の人間模様とあわせてその名画のかずかずを楽しみたい。

アートとパリとピカソ その9

部屋の入口通路に掛かっている『女の胸像』は『アヴィニヨンの娘たち』の習作として重要。
次に登場するのはピカソの最初の妻オルガの肖儀この作品を描いた翌年、27歳のピカソは彼女と結婚する。

次のピカソ自身のコレクションの間を抜けると、2人の長男を描いた『ピエロに扮したパウロ』が可愛い。
また新古典主義の作品『海辺を走る2人の女』もぜひ見ておきたい。
この後1階に降りて曲線の時代の代表作といっても過言ではない、『横たわる女』『庭の裸婦』を鑑賞して地下へ。

アートとパリとピカソ その8

ピカソ美術館の入口に直行する前に右手の切符売場で入場券を購入する。
奥がミュージアムショップとカフェになっている。
正面入口を入ると左奥にクロークがあり、手荷物はここに預けて、正面右の階段を上がる。
2階左手の部屋がピカソ青の時代の展示室。

20歳でバルセロナからパリに出、画家として歩み始めたピカソの青春が、この部屋から始まる。
ここでは青の時代の代表作『自画像』が必見。
次の間の『兄弟』はバラ色の時代の作品。
先に進むとキュビスムの部屋。

アートとパリとピカソ その7

同じパリにあるルーヴル美術館などと比べれば、ピカソ美術館は小さな個人美術館である。
けれど、20世紀最高の巨匠とうたわれる芸術家の作品を、これほど豊富に、しかも系統立てて収蔵した美術館は、世界広しといえどここ一館。

じっくり楽しむには、最低半日はほしい。
しかし、ここでそれだけの時間はとれないという旅行者のために、乱暴を承知で「効率のいいピカソ美術館巡り」を提案してみたい。
この古い館の門をくぐって石畳の庭に立っと、正面が美術館の入口。

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